病院などからご自宅へ故人をお連れして安置するとき、「どの部屋に寝かせればいいの」「お線香は絶やしてはいけないの」「室温は」「飼っているペットをそばにいさせてもいいの」と、細かな疑問が次々に浮かぶものです。慣れないことばかりで戸惑うのは当然のこと。本記事では、ご自宅での安置で「してよいこと・控えたいこと」を、阪神間の葬儀社やすらぎの杜がやさしく整理してご案内します。ご家族が落ち着いてお別れの時間を過ごせるよう、お役に立てれば幸いです。
自宅安置で「してよいこと」
まずは、ご家族が安心して行っていただける基本からお伝えします。難しく考えすぎず、故人を思う気持ちを大切にしていただくことが何よりです。
安置する部屋は仏間でなくてかまいません
古くからの作法では、仏間や和室の畳の上に北枕でお寝かせするのが一般的とされてきました。北枕は、お釈迦様が亡くなられたときのお姿に由来する伝統です。とはいえ、仏間や畳の部屋でなければいけないという決まりはありません。▶ 故人が生前好んで過ごされたリビングや洋間にお寝かせしても問題ありません。スペースや搬入経路、エアコンの効き具合なども考えながら、ご家族が付き添いやすい部屋を選んであげてください。
そばで過ごし、語りかけてあげてください
ご家族が枕元に付き添い、手を握ったり語りかけたりして過ごすことは、何よりのお別れの時間です。お顔を見ながらゆっくり思い出を語る――それが故人にとっても、残されたご家族にとっても大切なひとときになります。小さなお子さまが「最後にさよならを言いたい」と望まれたときも、無理のない範囲で付き添わせてあげてよいでしょう。
お線香は無理のない範囲で大丈夫です
「四十九日まで線香を絶やしてはいけない」と聞いたことがある方も多いと思います。これは古くからの言い伝えですが、現代では防火や健康面への配慮から、線香を一晩中焚き続けることは推奨されていません。寝ずの番(線香番)も必須ではなくなっています。ご家族が起きている間にお線香をあげ、就寝時や外出時は安全のため消していただいてかまいません。渦巻き型の長時間用線香を使う方法もあります。大切なのは、ご家族が体を休めながら故人を見送ることです。
自宅安置で「控えたいこと」
続いて、故人をきれいな状態でお見送りするために、気をつけていただきたいことをお伝えします。いずれもご遺体の保全に関わる大切なポイントです。
室温を上げてしまう行為
ご遺体は低い室温で保つことが基本です。一般的に、春から夏はエアコンで室温18℃前後を目安に涼しく保つとよいとされています。逆に、暖房をつける・加湿器を使う・窓を閉め切って熱がこもる、といった室温や湿度を上げる行為は控えてください。冬場でも、安置している部屋の暖房は控えめにするのが安心です。ドライアイスの効果を長持ちさせるためにも、涼しく乾いた環境を保ちましょう。
強い芳香剤でニオイを無理に消すこと
安置中のお部屋には、お線香やお花のやわらかな香りがふさわしいものです。気になるからといって強い芳香剤やスプレーを大量に使うのは控えたほうがよいでしょう。香りが混ざってかえって不快になりやすく、ニオイが強くなってきた場合は、室温やドライアイスの当て方を見直すサインでもあります。気になるときは、消臭で隠そうとせず、葬儀社にご相談ください。
ドライアイスの扱いで気をつけること
ドライアイスは葬儀社が下腹部や首周りを中心に当てて保冷します。腐敗は内臓から進むため、お腹まわりを冷やすのが基本です。ご家族が触れる機会は少ないですが、素手で長く触ると凍傷の恐れがあるため、交換は基本的に葬儀社にお任せください。お顔の周りに直接当てると変色の原因になることもあるため、位置を勝手に動かさないようにしましょう。安置や保全の期間の目安は遺体の安置は何日まで可能?でも詳しくご説明しています。
ペットの同席で気をつけたいこと
故人がかわいがっていたペットを、最後にそばで過ごさせてあげたいというお気持ちは自然なものです。家族の一員であるペットがお別れをすること自体に、悪いということはありません。ただし、いくつか配慮しておきたい点があります。
▶ 枕飾りやドライアイスに触れさせない
ろうそくの火や線香、枕飾りのお供え、ドライアイスなどに、ペットが近づいてしまうことがあります。倒したり口にしたりすると危険なので、目を離さないようにしましょう。
▶ 落ち着かない場合は無理をしない
環境の変化でペットが鳴き続けたり落ち着かなかったりするときは、無理にそばに置かず、別室で過ごさせてあげるほうがお互いに穏やかです。地域や宗派、ご家庭の考え方によっても捉え方はさまざまですので、迷われたときはお気軽に葬儀社へご相談ください。
迷ったときは、やすらぎの杜にご相談ください
ご自宅での安置は、「こうしなければいけない」という堅い決まりよりも、故人を思い、ご家族が穏やかにお別れできることが何より大切です。とはいえ、室温の管理やドライアイスの扱いなど、ご家族だけでは不安な点もあるかと思います。やすらぎの杜では、阪神間で24時間365日、ご遺体の搬送から安置までお手伝いしています。「自宅での安置が難しい」「マンションで置き場所に困っている」という場合は、葬儀の契約とは切り離してご利用いただける遺体お預かりサービスもご用意しています。どうぞお気軽にお声がけください。
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